2018年07月29日

第224回 「アンゴルモア 元寇合戦記」企画勝ちしたニッチな設定と迫力に格がある戦記アニメ

7月もそろそろ終わり、第4話が放映されたアニメも多数出てきましたね。
今回は「アンゴルモア 元寇合戦記」を紹介します。

たかぎ七彦先生原作、KADOKAWAの「コミックウォーカー」で連載中の
鎌倉時代中盤を舞台にした時代劇漫画。
「鎌倉時代」に加え「元寇(本作では文永の役)」をメインに扱った
ニッチな作品であり、私個人も鎌倉時代は好きなジャンルなので願ったり叶ったりです。

監督は演出家出身の栗山貴行さんが初監督を務め、
サポート役となる助監督には演出家でジーベック作品に所縁のある羽原久美子さん。
(ちなみにジーベック代表取締役の羽原信義さんの奥さんです)

シリーズ構成・脚本は「食戟のソーマ」シリーズ、「落第騎士の英雄譚」
「三ツ星カラーズ」のヤスカワショウゴさん。
脚本に参加した「緋弾のアリア」や「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズなど
アクション作品を得意とし、「アンゴルモア元寇合戦記」でも
途切れない会話を積み重なりながら自然に雪だるま式にストーリーが展開していき、
ヤスカワさんの手腕を観ることが出来ます。

舞台となる対馬の建物や生活などの小道具や軍の武装などを世界観で統一する
プロップデザインに「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」シリーズや
「俺、ツインテールになります。」の神戸洋之監督と
作画監督としてのキャリアが長いベテランの滝川和男さん。

制作は「ハマトラ(1期)」「ひなこのーと」「はじめてのギャル」の
NAZ(アニマ・アンド・カンパニー)。
2013年に設立したサンライズ系の制作会社で、元請け作品がまだまだ少ないものの
評判がいい作品ばかりで本作の完成度も折り紙付きです。


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2018年07月22日

第223回 「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」サンライズの名作を手がけたプロデューサーが描く、新たな挑戦と舞台

第2話の放映が始まって、ますます勢いが増す「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」。

初回放送以降、数多くのアニメファンの期待値を遥かに超え、
女性ファンも着実に獲得していく本作はひょっとすれば
2010年代最後の大きなムーブメントと潜在能力を秘めた作品である、
と実感しています。
舞台からスタートしたメディアミックスという前例が無いプロジェクトも
初回公演から大きく話題になっていましたね。


「少女革命ウテナ」テイストが所々散見する本作は、幾原邦彦の系統
(イクニイズム)かと思われがちですが、実際紐を解いていくと
サンライズ作品の系統作品であるとわかってきます。
まず最初に企画協力でクレジットされているプロデューサーの古里尚丈さんの
存在をスポットを当てていきたいと思います。


監督・脚本などのスタッフに関しましては
こちらをご覧いただけたら幸いです。

※参考記事



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2018年07月16日

第222回 「天狼 Sirius the Jaeger」絶妙な時代設定が魅せる今期最高のアクション時代劇

夏アニメがようやく全てのアニメで放送され、既に第3話が放送されている
アニメもいくつか出始めていますね。
「ISLAND」「七星のスバル」に続いて、夏アニメ3作目は
「天狼 Sirius the Jaeger」をご紹介いたします。
昭和初期の帝都・東京を舞台にしたJAEGER<狩人>と
ヴァンパイアとのアクションバトルストーリー。
故郷を滅ぼされた人狼と人間のハーフである主人公のユーリィの
復讐劇でもあり、「天狼の匣(シリウスのはこ)」を巡る種族間抗争劇。

監督は「CANNAN」「花咲くいろは」「絶園のテンペスト」の安藤真裕監督。
P.A.WORKSと所縁のある監督で、アクションを得意とし、
ロボットアニメの原画もこなすほど。
「絶園のテンペスト」では現代とファンタジーを混合した推理アクションで、
比較的コンセプトも共通点があり、序盤の滝川 吉野を助けた不破 真宏と
エヴァンジェリン山本とのバトルでは真宏の魔法を駆使した加速による踏み込みと
三角飛び、アンジェの射撃による反動や荒くも丁寧な受け身の描写や
ゼロ距離射撃のカットや発射前後のタイミングなど流れるようなアクションは
改めて観ても驚きの連続です。

キャラクターデザイン原案は元カプコン所属の西村キヌさん。
アニメ作品では「OVERMAN キングゲイナー」で同カプコン所属(現在はフリー)で
先輩である安田朗さんと社外で製作に関わるなどゲーム会社時代から
ゲームの枠を超えた活躍は当時ではとても偉業でした。

キャラクターデザインは「プリティーリズム・レインボーライブ」
「KING OF PRISM」シリーズの松浦麻衣さんに加え、
「GO! GO! 575」「MAGI シンドバッドの冒険」の佐古宗一郎さんの二人体制。
佐古さんは「絶園のテンペスト」でも数話作画監督をされ、
安藤監督との繋がりがあります。

シリーズ構成は「レガリア The Three Sacred Stars」
「GO! GO! 575」の小柳啓伍さん。
「メイドインアビス」では脚本の半数を手がけ、「true tears」「 CANNAN」
「花咲くいろは」などP.A.WORKSとも所縁があり、
安藤監督とは「絶園のテンペスト」でも脚本を4話分担当され、
第十話の「タイムマシンのつくりかた」では前半の核心にも関わる
推理と検証に迫った名エピソード。
リアルタイムで視聴した時は左門とのとんち作戦に動きが見え
「おおおおっ!」と唸りましたね。

制作は「CANNAN」「花咲くいろは」「クロムクロ」「ウマ娘 プリティーダービー」のP.A.WORKS。
前クールの「ウマ娘 プリティーダービー」ではスポ根アニメとしても非常に好評で、
間髪入れずバトルアクションのアニメである本作を投入し、ジャンルの豊富さや
作画が常に安定しているスタジオの体力(しかも放送を順延させない)は
ビッグタイトルを手がける大手でも難しいだけに、安心して視聴出来る
強みがある制作会社です。

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posted by ケン・サスガ at 21:50 | Comment(0) | アニメ感想(2018年夏アニメ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月14日

第221回 「七星のスバル」 失った6年を駆ける幼馴染の青春群像劇

夏アニメ2作目はTBS、BS-TBSの「アニメリコ」枠で
放送中の「七星のスバル」を紹介いたします。

小学館ガガガ文庫のライトノベルが原作のアニメ化で「暗殺教室」
「最弱無敗の神装機竜」「このはな綺譚」「キノの旅(2017年)」のLarcheが制作。
小道具や背景、作画の安定さは折り紙付きで安心して視聴出来るのが強みです。


※参考記事






監督は演出家の仁昌寺義人さん。
「暗殺教室(1・2期)」では助監督、「ようこそ実力至上主義の教室へ」では
後半から監督補佐を務め、今作で監督作品2作目となります。




シリーズ構成は「MAJOR メジャー」シリーズ、「閃乱カグラ」
「ハイスクールD×D」シリーズ、「このはな綺譚」の吉岡たかをさん。
シリーズ構成と全話脚本を手がける作品やかけもち作品も多く、
全般的に完成度が高いスーパークリエイター。
デビュー作である大人気アダルトゲーム「下級生」からの縁で依頼が多い
アダルトコンテンツだけでは無く、シリアス・スポーツ・日常系など
何でもこなせるのも強みの一つです。

キャラクターデザイン・総作画監督は山本由美子さん。
「ダンガンロンパ3」「ようこそ実力至上主義の教室へ」「このはな綺譚」で
作画監督(補佐も含める)をされ、「七星のスバル」で
初のキャラクターデザインに抜擢。Larche作品のウリである
高品質の作画の安定に貢献され、Larche作品のファンだけでなく
今後注目したいフレッシュなクリエイターです。

また、近年のLarche作品に多く参加されている古参のベテランアニメーターの
もりやまゆうじさんもアクション監修で参加され、新旧スタッフのバランスが
上手く融合し、「重戦機エルガイム」や「バディ・コンプレックス」など
サンライズ作品で周期的に行われている制作スタッフの育成目的も含めた
作品づくりを目指していると推測されます。

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2018年07月08日

第220回 「ISLAND」さまざまな謎が残る浦島でのミステリアスな多次元劇

今回は、前々回の記事でもオススメ作品としてピックアップした
「ISLAND」を突き詰めて取り上げてみました。

「グリザイアの果実」をはじめとしたグリザイアシリーズを手がけた
フロントウィングのWindows用美少女ゲームのアニメ化で
放映に合わせて7月27日(金)にはPS4版が発売されます。

「月がきれい」「この美術部には問題がある!」など
丁寧でかつ安定的な背景と描写で定評なfeel.が制作し、
監督は「絶対可憐チルドレン」「みなみけ ただいま」
「フレームアームズ・ガール」の川口敬一郎監督。

日常系の作品でもメリハリをきちんとつけて飽きさせない展開を心がけている
丁寧な仕事ぶりは今作でも早速発揮されています。

自称タイムトラベラーの切那は本土とは離れたいわく付きの島・浦島へ漂流し、
多次元なフラッシュバックを過ぎらせながらトラブルに遭遇、そんな中で
同じくタイムトラベラーであるヒロインの御原 凛音(おはら りんね)と
出会い(正確には再会?)、使用人として浦島で過ごすことに。

漂流した切那を発見した枢都 夏蓮(くるつかれん)との出会いで
2度目のフラッシュバックが起こり、これがきっかけで物語が動き始める…
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posted by ケン・サスガ at 22:57 | Comment(0) | アニメ感想(2018年夏アニメ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする